
脱毛症の一つに円形脱毛症があります。
軽度であれば自然治癒することもありますが、症状が進行すると自然治癒はむずかしく、病院での長期治療が必要です。
男性女性どちらでも起こり得る脱毛症ですが、比較的女性に多くみられます。
最近は20代、30代の若い女性からの相談や受診も増えています。
今回は、女性が円形脱毛症になってしまう原因や改善策、治療法についてみていきます。
この記事は大阪AGA加藤クリニック加藤健太郎医師の監修で制作されています。
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女性の円形脱毛症とは?
円形脱毛症とは、頭部に円形や楕円形の脱毛部分「脱毛斑」が生じるものです。
一般的には10円玉サイズの大きさだと思われていることから「10円ハゲ」とも言われています。
10円玉サイズの円形脱毛症もあれば、頭部全体に広がる脱毛や、体毛すべてが抜け落ちる重度の症状もあります。
ゆっくり進行していく薄毛と違って、前触れなく突然髪の毛が抜け落ちるのが特徴です。
ヘアスタイルやおしゃれを気にする女性にとって、薄毛や抜け毛は美容の大敵です。
円形脱毛症は、一般的なAGAとは原因が異なるため、区別されることが多いです。
薄毛と円形脱毛症について、さらに詳しくはこちらから!
AGAと異なり、20代から60代まで年齢・性別に関係なく症状があらわれるのが円形脱毛症の特徴です。
円形脱毛症のセルフチェック方法
初期の円形脱毛症をセルフチェックする2つの方法について説明します。
- 髪の毛がゴワゴワしてくる
- 抜けた髪の根元が細い
髪の毛がゴワゴワしてくる
円形脱毛症になると、髪の毛に十分な栄養素がいきわたらず、表面のキューティクルが失われていくので、触った感じに違和感を覚えます。
手櫛で梳いたときに、ゴワゴワした感触になります。
髪の毛に水分がいきわたっていないような感覚です。
また、髪の毛を結ったときに、まとまりがなくなる場合もあります。
さらに進行してくると、抜けた頭皮の部分が、ちくちく、ピリピリする感覚を覚える女性も多いようです。
Tリンパ球が攻撃をされて、炎症を起こしているためです。
抜けた髪の根元が細い
ブラッシングした際に、抜けた髪の毛をチェックするのもオススメです。
チェックするポイントは、毛根部分です。
正常な人の場合は。毛根がついていて、髪の毛の根元が膨らんでいます。
しかし、円形脱毛症の方の根元は細くなっていて、膨らみがありません。
これは炎症によって髪の毛が抜けてしまっている可能性があることを示しています。
円形脱毛症の症状は?
円形脱毛症の主な症状は以下です。
- 単発型
- 多発型
- 蛇行型
- 全頭型
- 汎発型
単発型
頭部に円形、楕円形の脱毛斑が現れます。円形脱毛症のなかでも、一番多く見られるタイプです。
専門的な頭髪専門クリニックで治療を行えば、約80%の方が1年以内に治癒できるといわれています。
進行すると範囲が広くなったり、後述の多発型に変化したりします。
多発型
円形、楕円形の脱毛斑が同時に2つ以上現れる症状の脱毛症を指します。
このタイプではいくつかの脱毛巣が重なり合うことで、広範囲の脱毛巣となることもあります。
多発型の円形脱毛症では自然治癒を期待するのは難しく、医療機関での治療が求められます。
完治するまでには長くても1年以上かかる場合もあります。
蛇行型
脱毛斑が細長く、主に後頭部から生え際をそって広がっていくタイプの脱毛症を指します。
多発型よりも範囲が広く、数年にわたっての治療が必要になります。
全頭型
頭部の髪の毛がほとんど抜け落ちてしまうタイプが「全頭型」です。
最終的にはすべてが抜け落ちてしまう場合もあります。
非常に治りにくい症例で、治療は長期間にわたるため。かつらやウィッグを使用します。
汎発型
全頭型がさらに進行し、頭髪だけでなく体毛すべてが抜け落ちてしまうタイプです。
円形脱毛症の症例の中では最も重度の脱毛症です。
治療期間は長期化するため、かつらやウィッグを使用して治療を行う方もいます。
円形脱毛症の原因は?
円形脱毛症の主な原因として、以前はストレスや環境の変化、ホルモンバランスの乱れや加齢からくるものと考えられてきました。
しかし、最近の研究により、現代の女性の間で増え続けるアレルギーや自己免疫疾患との関連も指摘され始めています。
- 自己免疫疾患
- 遺伝特性
- アトピー素因
- 過度のストレス
- 女性ホルモンの変化
自己免疫疾患
自己免疫疾患とは、外部からの侵入物(ウィルスなど)から体を守るために働くはずの免疫系機能が正常に動かず、身体の一部に対して異常物として攻撃を行う病気のことです。
免疫といえば、インフルエンザや風邪と戦う身体の機能であることはよく知られていますが、毛根とも深い関わりがあります。
円形脱毛症は、Tリンパ球が毛根を異物として間違えて攻撃してしまうために発症します。
また、最近の研究では、円形脱毛症の毛の周りに“キラーT細胞”が存在することが明らかになりました。
キラーT細胞とは、細胞傷害性T細胞(CTL)の通称です。
キラーT細胞が間違って毛を攻撃してしまうと、炎症が頭皮に発生します。
毛包が炎症を起こして、毛を支える力そのものが衰えてしまうのです。
ただ自己免疫を理由とする場合でも、なぜ自分の免疫が自分の細胞を攻撃するのかという部分は解明されていません。
治療についても対症療法的に手当を継続するしかないのが現状です。
毛包の細胞を殺さないようにするには、免疫そのものを活性化することが大切だといえます。
遺伝特性
遺伝子、つまり、体質に円形脱毛症の要因があることが、最近の研究でわかってきました。
円形脱毛症になりやすい体質をコントロールする遺伝子に挙げられているのが、HLA(ヒト白血球型抗原)です。
HLAにはいくつか型があり、円形脱毛症になりやすいHLAの型があります。
遺伝子検査をすれば自分がHLAを持っているかを知ることはできます。
と言っても、HLA遺伝子を持っているからといって、必ず円形脱毛症になるとは限りません。
逆に、HLA遺伝子を持っていないから絶対に円形脱毛症にならないとも言えないようです。
AGA専門クリニックで行える遺伝子検査について、さらに詳しくは以下をご覧ください。
アトピー素因
アトピー素因とは、気管支炎やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などのアトピー性疾患のことを指します。
患者さん本人がアトピー素因を持っていなくても、患者さんの家族が持っているケースが多くみられることから、円形脱毛症との関係が考えられています。
円形脱毛症の約40%以上はアトピー素因が原因の一つではないかと言われています。
薄毛とアトピー素因の関係について、さらに詳しくは以下をご覧ください。
過度のストレス
ストレスが原因ではないとも言い切れません。
自己免疫疾患の症状がない場合は過度のストレスを疑われます。
精神的に過度のストレスを受けると人間はそれに対抗するために、交感神経が活発に働きます。
心臓の鼓動が早くなったり、汗をかいたり、体温が上昇したりすることで体を活性化させて行くのが交感神経の働きによるものです。
しかし、これが長期間続くと交感神経に異常が発生し、血流が悪くなります。
結果として、頭部への血流が悪くなることで、毛根に栄養がなくなり、脱毛が引き起こされてしまいます。
女性ホルモンの変化
女性は出産や更年期になるとホルモンバランスが崩れやすい傾向にあります。
女性ホルモンは発毛に関係しているため、急な減少が抜け毛に大きな影響を及ぼします。
特に産後3カ月~4カ月は抜け毛の時期と重なり、脱毛が増える傾向にあります。
妊婦さんの女性ホルモン値は通常の100倍以上に増加していますが、出産とともに一気に減少して通常の値に戻ります。
そのため出産から3~4ヶ月ほど後に抜け毛がみられることがあります。
髪の毛全体のボリュームが減る産後脱毛が起こるケースが多いですが、円形脱毛症を発症することがあります。
産後の薄毛に必要なヘアケアについて、さらに詳しくは以下をご覧ください。
円形脱毛症の治療法は?
円形脱毛症が疑われる場合は、AGA専門クリニック、または皮膚科に受診することをおすすめします。
円形脱毛症は自然に治ると言っても、まれに悪化してしまうことや、見た目が気になる場合もあります。

そこで、AGA専門クリニックで行われている円形脱毛症の主な治療法をご紹介いたします。
- カウンセリング
- 外用薬ステロイド
セファランチン・グリチルリチンなどの抗アレルギー剤
抗ヒスタミン薬
ステロイド内服薬
ステロイド局注
光線療法
局所免疫療法
プロペシアとミノキシジル
雪状炭酸圧抵療法
かつら
もちろん副作用があるものもありますので、必ず医師や専門家と相談して、治療を行ってください。
円形脱毛症の治療方法については、以下の記事で詳しく説明しています。
円形脱毛症にならないための対策5選
多くの女性が円形脱毛症の危険にさらされています。
そこで、円形脱毛症を予防し、生活の質を高める方法を紹介します。
ストレスをためない
頭皮を清潔に保つ
顔ヨガ・頭皮マッサージをする
適度な運動を心がける
食事で亜鉛や鉄分を意識して摂取する
ストレスをためない
自己免疫疾患もストレスが原因で引き起こされる病気です。
そのため、日常からストレスをためないように心がけるようにしましょう。
精神状態を落ち着けるためにパートナーや、友人、美容師さんなど、第三者に話を聞いてもらうのも効果が期待できます。
女性のストレスは、会話によって吐き出すことでおよそ6割軽減させると言われています。
少し話しにくいことでも、話せる相手を見つけておくと、心に余裕が生まれます。
頭皮を清潔に保つ
頭皮ケアをおろそかにしてしまっては、頭皮に雑菌が増殖し、抜け毛が増える危険性が高まります。
脱毛部分が気になるからといって手で触ると、手指の汚れがついてしまい頭皮環境が悪化するケースもあります。
適度に優しく、頭皮をケアしてあげましょう。
特にアトピー素因を持っている方はより丁寧な頭皮ケアが必要です。
顔ヨガ・頭皮マッサージをする
顔と頭皮の肌は一番近くで、血行に影響を与えます。
顔ヨガを行うことで、頭皮にめぐる血流が促進されます。
また、シャンプーをする際に頭皮マッサージをしてあげることで、毛母細胞に栄養や血液がいきわたり毛髪を元気にすることができます。
適度な運動を心がける
ストレスをためないためにも、日常から運動を取り入れるようにしましょう。
また、外に出て太陽の光を浴びることで、頭皮に刺激を与えられ、毛母細胞を活性化させることができます。
ただ、夏場や春は紫外線がきつく、毛母細胞にダメージをあたえてしまうこともあるので、紫外線対策をしっかりとする必要もあります。
気分をリラックスさせられて、薄毛に大敵の血行不良も防げるドクター推薦の筋トレメニューを以下の記事で紹介しています。
食事で亜鉛や鉄分を意識して摂取する
私たちの身体は食べ物で出来ています。
髪の毛も例外ではありません。
健康的な髪毛には亜鉛や鉄分が必要になります。
亜鉛は「カキ」や「シジミ」などの貝類に多く含まれています。
鉄分は「ホウレンソウ」など葉物野菜にも含まれています。
鶏肉からは良質なビタミンを摂取することができます。
早期発見のために薄毛治療専門クリニックに相談
大阪AGA加藤クリニックのオンライン診療であれば、診察料無料でスマホから診療可能です。
何事も早期発見をすることで、症状を短期間で治療することが可能です。
皮膚科などの病院に足を運ぶのもよいのですが、頭皮に関しての専門家に相談すると薄毛になりにくい生活スタイルを考えてくれます。
実績のあるAGA専門クリニックで、今後の治療法などを納得いくまで相談することをおすすめします。

総合頭髪治療を専門とする大阪AGA加藤クリニックグループ総院長
臨床的に効果が認められた様々な薄毛・脱毛に有効な最先端の治療を得意とします
高い技術と広い見識に加え、患者それぞれの生活に寄り添う専門治療が評判です
平成13年 近畿大学医学部 卒業
平成13年 大阪医科大学医学部付属病院 形成外科入局 麻酔科勤務
平成17年 大手美容外科 形成外科部長 植毛部門勤務
平成23年 大阪AGA加藤クリニック開業
- 日本形成外科学会 正会員
- 日本再生医療学会 正会員
- 国際抗老化再生医療学会 正会員