薄毛の治療

頭皮に優しい薄毛改善シャンプーの選び方を解説

AGA(男性型脱毛症)が心配なあなた、また、今から予防を考える賢明なあなたにとって大事な、頭皮を改善するシャンプーの選び方のご紹介です。

育毛シャンプー、薄毛シャンプー、スカルプシャンプー等、呼称は多々ありますが、大切なのは頭皮環境を整える事です。

しっかりと、自分に合ったシャンプーを選びましょう。

髪の成分について

 髪に必要な成分が含まれたシャンプーの話の前に、まずは髪の正体を知っておきましょう。

髪の毛はアミノ酸から

 髪の毛の95%はケラチンと呼ばれるたんぱく質で出来ています。ケラチンは18種類のアミノ酸で成り立っています。シャンプーを選ぶ場合は、頭皮・髪に負担をかけない皮膚・髪と同じ成分由来のアミノ酸系の洗浄成分がおススメなのです。

シャンプー選びは慎重に

 洗浄力が強すぎるシャンプーは本来肌に必要な皮脂や水分までも奪ってしまうため、それを補おうと皮脂が過剰に出てしまい、頭皮乾燥のせいでフケ・カユミの原因を作ってしまいます。洗浄力を決める界面活性剤には3種類あって、その中でアミノ酸系界面活性剤は頭皮への負担が少ないのが特徴です。

洗浄成分の種類

メリット

デメリット

石油系界面活性剤

・泡立ちが良く短時間で洗浄出来る

・硬水でも泡立ちが悪くならない

・安価

・洗浄力が強すぎる

石鹸

・泡立ちが良く短時間で洗浄出来る

・皮脂をすっきり落とすことができる

・皮脂を落とし過ぎてつっぱる。

・すすいでも残り易い

アミノ酸系界面活性剤

・頭皮や髪にダメージが少ない

・しっとりした洗い上がり

・泡立ちが遅い

・洗浄力が少し弱く、洗うのに時間が掛かる

 抜け毛・薄毛を気にする方にとって、刺激や頭皮の乾燥は大きな問題ですが、汚れをしっかり落としながらも、必要な皮脂や水分を守ることも考えましょう。 男性の洗髪では低刺激が前提ですが、汚れや余分な皮脂はしっかりと落とさなければなりません。あなたの皮脂分泌量に合ったシャンプーを選ぶことが大切で、皮脂が少ないのに、しっかり落とすタイプのシャンプーを使い続けると頭皮環境が悪化してしまいます。頭皮ケア成分をたっぷり配合した保湿力の高いシャンプーは、皮脂量に関わらず頭皮にとってよいシャンプーとなります。 女性の薄毛はホルモンバランスの乱れが原因のひとつと考えられるので、優しい洗浄成分のシャンプーを選ぶと共に、大豆イソフラボンなどの豆由来の頭皮ケア成分がおススメです。

洗い方を見直しましょう

 「いいシャンプー」をいくら選んでも、間違った洗髪を行っていたら効果は半減します。頭皮を清潔に保ちながら、健やかな髪を育てるためには日々の洗い方が大切です。シャンプーそのものの有効成分をよりよく活かすために、徹底的にマスターしましょう。

洗うタイミング

 就寝後の22時~2時に肌や髪は育つので、その夜にシャンプーや育毛剤を使うのが有効です。頭皮や毛髪に付着した汚れを落とさず、そのまま寝てしまうと、枕に雑菌が繁殖して臭いの元になりますし、過剰繁殖した菌のせいで炎症を引き起こすこともあるので、寝る前には洗髪しましょう。ただ、夏場は汗や皮脂で髪がベタついたまま過ごすと、頭皮環境を乱す原因になるので、洗髪して頭皮を清潔にすることも大切です。

洗髪の基本

① 予洗い:汚れと皮脂の状態が悪いと泡立ち難くて上手く洗えません。「濡らす」と云う感覚でなくて、一度お湯で予洗いをすれば、少し汚れも落ちて泡立ちも良くなりますよ。 ② シャンプーは手で泡立てる:頭皮にシャンプーをそのままつけずに、一度手で泡立ててから頭皮につけましょう。そのまま頭皮につけると、部分的に洗いムラが出来てしまいます。 ③ 指・手のひら全体で揉み洗い:爪や指を立てて洗うと、摩擦が激しいので頭皮がダメ―ジを受け易くなります。顔を洗うのと同じ気持ちで、頭皮も優しく揉み洗いしてください。 ④ 頭皮マッサージはシャンプー前、又は同時:マッサージでは血行促進がはかられるので、頭皮ケアに良い成分が入っているなら、シャンプー前か又は、同時にマッサージをすればよいでしょう。 ⑤ お湯の温度はぬるめの38℃:熱いお湯で洗うと、皮脂や水分を落とし過ぎてしまうので、温度はぬるめに設定するほうがよいでしょう。 ⑥ しっかり水分をとりましょう:蒸れは雑菌の繁殖を促すので、タオルで水分をしっかりとった後は、ドライヤーで乾かしましょう。ドライヤーは頭皮から離して、熱過ぎない風で乾かせば、頭皮の乾燥を防ぐことが出来ます。

頭皮に優しいメンズシャンプーの選び方

 メンズシャンプーを選ぶにあたって、最も重要なことは、「シャンプー選びは成分選び」と云うことです。テレビCMでよく目にしたり、市販されているシャンプーに多く含まれるのが、”石油系成分“です。その代表的な成分名が、”ラウリル硫酸Na”、 ”ラウレス硫酸Na”と云う、洗顔料や歯磨きなどの洗浄系製品でよく使用される「石油系合成界面活性剤」と呼ばれるものです。これらは泡立ちをよくするため、発泡剤として使用される洗浄成分です。洗浄力が強いから頭皮をスッキリしてくれると思うのは、大きな間違いなのです。 【間違いの理由】 ① 頭皮の「良い皮脂」まで、取り除く。 ② 皮脂の過剰な分泌に繋がる。 一般に市販されているシャンプーは安くて強い洗浄力があるので、多く用いられていますが、その結果、雑菌が繁殖することになります。

【ラウリル硫酸Na】 この成分は洗浄力が大変強くて、汚れを落とし過ぎる傾向があります。それに、分子が非常に小さいので、頭皮から肌の中に浸透し易く、体内に蓄積される可能性が問題視され、現在では、ほとんど使用されなくなってきました。

【ラウレス硫酸Na】 前述のラウリル硫酸Naより毒性は緩和されましたが、同じように石油系で洗浄力は強いので、育毛・頭皮ケアの面から考えると出来るだけ避けたい成分です。尚、ボディソープや歯磨き粉にも配合されていることも多いので、注意が必要です。

頭皮に優しい成分

・育毛効果のある成分 ・植物由来の成分 ・無添加(100%天然由来) 以上の成分が配合されたシャンプーなら、「頭皮に優しい」シャンプーと云えます。 「安全性」「特徴」「注意点」から代表的な成分をAGAクリニックの看護師・美容師がおススメするのが、以下の成分です。 ・優しい洗浄成分 【コカミドプロピルベタイン】 ① 安全性:ヤシの実オイルを原料としています。 ② 特徴:赤ちゃん用シャンプーに使われるほど、安心できる成分です。 ③ 注意点:裏面成分表に「コカミドプロピルベタイン+ラウレス硫酸Na」などと記載されていると、そのシャンプーは洗浄力には強いが、頭皮に対しては刺激の強いものになります。

・頭皮のアンチエイジング成分 【馬油(バーユ)】 ① 安全性:化学的に生成されたものではなく、動物性油脂なので安全です。 ② 特徴:動物性油脂のなかでも、高度不飽和脂肪酸を含む「馬油」は、人間の体内では作ることが出来ない必須脂肪酸です。皮膚の酸化を防ぎ、炎症を予防します。殺菌作用もあるので、頭皮湿疹の方にはおススメです。

・頭皮湿疹の改善成分 【ミコナゾール硝酸塩】 ① 安全性:酸の強さに問題はなく、濃度も1%未満ですので、頭皮への刺激は心配ありません。 ② 特徴:水虫や湿疹などの原因となる「マラセチア菌(真菌)」を殺菌できる唯一の成分で、頭皮湿疹の代表の「脂漏性皮膚炎」を解消させる皮膚科推奨の成分です。

・頭皮保護成分 【ホホバ種子油(ホホバオイル)】 ① 安全性:ホホバ種子油は、やけど治療、アトピー性皮膚炎のお肌の保湿として医療機関でも利用される安全性の高いオイルです。 ② 特徴:ホホバ種子油に含まれるワックスエステルには、保湿効果、バリア機能があり、毛穴に詰まった皮脂や汚れを落とします。殺菌作用もあり、アトピー性皮膚炎、敏感肌の方にも使用できます。

・天然○○葉エキス 【天然植物由来エキス】 ① 特徴:化粧水や育毛剤、オーガニックシャンプーなどに多く含まれる安全・安心な育毛植物由来成分です。 ◇サガラメエキス:通称「アラメ」と呼ぶ海藻で、細胞間脂質の主成分である“セラミド”と、天然保湿因子(NMF)の元となる“フィラグリン”と同時に増やす「W保湿」作用があります。 ◇セージ葉エキス:血行促進・抗酸化・消炎・殺菌効果など多様な効果や、頭皮を清潔に保ち肌荒れ防止効果があります。加齢やストレスなどによるいろんなトラブルから頭皮を守るためにも、配合されます。 ◇ローズマリー葉エキス:優れた抗菌・抗酸化作用で天然保存料と使われ、エイジングケアとしても優れた働きがあります。

薄毛シャンプーの正しい選び方

スカルプ(scalp)は頭の地肌を云うので、スカルプケアは頭皮の手入れを意味します。男女を問わず薄毛や枝毛で悩む方が年々増えるなか、薄毛シャンプーの選び方が大切になって来ています。

選び方

育毛効果に相応しい成分が入ったシャンプーを選びましょう。

【育毛効果が医学的に立証されている成分】 ミノキシジル、セファランチン、ヒノキチオール、センブリエキス(スウェルチノーゲン、スウェルチオール)、モノニトログアヤコールナトリウム。ベンタデカン酸グリセリド、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ジアルキルモノミン誘導体など

医師が監修したシャンプーを選びましょう。

 遺伝や男性ホルモンの影響でDHT(ジヒドロテストステロン)が高濃度に局部に分布し、これがヘアサイクルの成長期を短くすると考えられています。抜け毛が進行して薄毛が目立つのを放っておくと、AGA(男性型脱毛症)は加齢によって進行します。AGAには全頂部、前頭部、額の生え際部分がありますが、産毛の生え残っている部分は毛包が残っていることも多いので、髪の毛が太く長く育つ可能性が無いとは言えません。AGA専門医が監修して、勧めるシャンプーなら間違いないでしょう。

シャンプーのボトルデザインに注意。

 法律によって成分表示が義務付けられていますが、化粧品シャンプーと薬用シャンプーでは基準が異なります。化粧品シャンプーは全成分表示、薬用シャンプーでは140の表示指定成分のみが義務付けられています。 【全成分表示】 2001年4月に規制緩和され製造に対する承認・許可が廃止され、各メーカーの責任において自由に化粧品を出せるかわりに、使用した成分の全てをパッケージに表示することになっています。 【表示指定成分】 薬用シャンプーも含まれる「医薬部外品(薬用化粧品)」は、製造承認や許可が必要ないが、過去にアレルギー反応や刺激などが報告されたことのある成分だけを表示することになっています。医薬部外品(薬用化粧品)の中には、自主的に全成分表示や有効成分の表示をしているものもあります。特定の成分に対してアレルギー等の皮膚トラブルがある方は、パッケージの表示を見れば製品購入段階で、皮膚トラブルを避けることが出来るでしょう。

円形脱毛症にも有効

 頭皮環境を整えることが、毛穴の奥から洗い上げて毛包の状態をより良くして、育毛阻害要因の削減に効果をあげます。髪に必要な油分と汗などの汚れを分別するのに、スカルプシャンプーの植物由来ナノ化洗浄成分が役に立ちます。個人差はありますが、2ヶ月使用して(7μmの毛髪=0.5本の人が40本に増加)変化が認められ、髪を強く太くする効果に繋がります。脱毛の原因が遺伝やホルモンによるもので無い場合、育毛剤よりシャンプーが効果を上げる場合もあります。 女性ホルモンの減退が原因で脱毛が発生する場合、ホルモンバランスを整えることで頭皮環境改善にアプローチすることに特化した女性専用のスカルプシャンプーもあります。ナノ成分によって毛穴の奥の「角質層」まで洗浄して、黒豆豆乳発酵液などのアミノ酸配合の泡で髪のハリやコシを強化します。

女性にはオーガニックシャンプー

 小麦胚芽油やブッチャブルーム根エキス等の植物由来の有機物を配合し、髪の土台である頭皮を健やかに導くシャンプーがオーガニックシャンプーで、石油系合成成分やシリコンなどは全く使用していません。ただ、全ての人にアレルギー反応がないとは限りません。 脂肪肌の方の多くはオーガニックシャンプーでは洗浄力が物足りないと感じる場合もあります。そんな場合、一度皮脂汚れをスッキリと落として、その後、合成界面活性剤配合のノンシリコンのアミノ酸系シャンプーを使って、潤いを残せば問題ありません。

いかがでしたか、 男らしくハードに洗髪するCMはありますが、頭皮にとっては迷惑なCMですね。 頭皮もあなたの御顔と同じく、優しく洗ってください。 是非、参考にしてみてください。