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薄毛の症状でAGAクリニック・皮膚科どちらを選ぶべきかわかりやすく解説

自分の薄毛症状はAGA専門クリニックと皮膚科どちら?すぐわかる比較一覧表

自分の薄毛の症状を治すためには、どの病院を受診すればよいのか悩むことはありませんか?

最近は薄毛治療も行うと謳う「美容皮膚科」も増えてきて、ますます選択に悩む人も多いでしょう。

私自身は現在AGA治療を専門としており、以前は形成外科の植毛専門医としての経験を積んでいます。

しかし、AGA専門医院での治療を何が何でも勧めるようなことはしません。

薄毛で悩む方々が早く最善の治療法にたどり着けるよう、皮膚科、美容皮膚科、薄毛専門クリニックの違い、薄毛症状に合った受診先の選び方をわかりやすく説明します。

とにかく、薄毛で最悪の選択は何も対策しないことと、ネットで調べただけの素人治療に頼ることです。

まずは専門医に受診して原因を見極めてください。

AGAによる薄毛の原因・予防対策については以下の記事でまとめています。

薄毛治療を行える病院は3種類

薄毛治療を行える病院は3種類

最近は主に以下の医療機関でAGAなどの薄毛全般の治療を行っています。

  • AGA治療専門クリニック
  • 一般の皮膚科
  • 美容皮膚科

厳密に言うと、薄毛の原因によって産婦人科であったり、内科の領域であるケースもあります。しかし、まずは上記の医療機関にかかって薄毛・抜け毛の原因を突き止めることが大切です。

抜け毛の原因によって何科で治療をするべきか、または自分で治療が可能な程度かわかるでしょう。

AGA治療で後悔しないためにも診療科選びは重要です。

AGA治療専門クリニック・皮膚科・美容皮膚科の違い早見比較表

まず、AGA治療専門クリニック・一般皮膚科・美容皮膚科(美容外科含む)それぞれのAGA治療における違いをまとめた一覧表をご覧ください。

  AGA治療専門クリニック 一般の皮膚科 美容皮膚科
AGA対応
重度のAGA対応

X X
AGAの治療法 幅広い 投薬治療のみ 投薬治療
AGA治療の費用

薬代

薬代

薬代
美容付加治療
ジェネリック薬 多い

少ない

少ない
女性のびまん性脱毛症
産後抜け毛など女性特有の症状
円形脱毛症
ストレスによる抜け毛
頭皮環境の悪化
薬剤の副作用
治療の目的 育毛
発毛
現状維持 現状維持
美容
対応できる薄毛症状

薄毛全般

皮膚原因

皮膚原因

無料カウンセリング 多い 少ない 多い
初回の診察
  • 問診
    視診
    採血検査
  • マイクロスコープ
問診
視診
問診
視診
高額の付加治療

あり

ほとんどない

あり(美容系)

病院数 少ない 多い 少ない

皮膚科で治療できる薄毛症状は「肌」原因

皮膚科で治療できる薄毛症状は「肌」原因

一般皮膚科で治療が可能なのは、基本的には皮膚トラブルが原因の抜け毛です。

例えば、脂漏性皮膚炎という皮脂を多く分泌する部分に起きやすい皮膚炎があります。

また、強い石鹸やシャンプーの使用による皮脂不足や乾燥による頭皮環境の悪化が原因でも抜け毛は起きます。

肌原因の場合は皮膚科での治療がベストでしょう。

皮膚科のAGA治療は軽度対応の投薬治療のみ

皮膚科のAGA治療は軽度対応の投薬治療のみ

一般皮膚科でのAGA治療は、基本的な治療のみであることがほとんどです。

それでも、以下のような方であれば一般の皮膚科でAGA治療を行うのもよい選択肢です。

  • まだ薄毛の症状が軽い
  • プロペシアさえ処方されればよい

とにかく早く治療を開始する方が重要です。

具体的には、プロペシアを用いた投薬治療が一般的に行われています。

ザガーロ・ミノキシジルなど、最近のAGA専門クリニックで普通に使われているAGA治療薬が使われる皮膚科はまだ多くありません。

また、一般の皮膚科では、同じ効果で費用が安いジェネリック(後発医薬品)を扱っているところは少数派です。(以前よりは増えていますが。)

皮膚科では血液検査・遺伝子検査を行えない

皮膚科では血液検査・遺伝子検査を行えない

多くの皮膚科では問診と視診だけでAGA治療薬を処方することが少なくありません。

AGA専門クリニックでは血液検査や遺伝子検査にも対応します。

AGAの血液検査については、最近は一般の皮膚科でも対応可能な病院がありますが、遺伝子検査を行う皮膚科はほとんどありません。

実はプロペシア・ザガーロ・ミノキシジルと言ったAGA治療薬は、全ての人が服用できるわけではありません。

アレルギー・体質・持病によっては副作用のリスクが上がります。

さらに肝臓機能が低下している場合も治療薬が処方できません。

血液検査によって体質や肝臓の状態を把握することで、より安全な治療法を受けられます。

また、遺伝子検査を行うことによってAGAに関わる遺伝子を調べて、AGAかどうかの直接的な判断に役立ちます。

加えて、AGA治療薬の効きやすさを遺伝子で調べることもできます。AGA遺伝子検査のメリット・費用相場について、詳しくは以下の記事で説明しています。

美容皮膚科は投薬治療+美容がメイン

美容皮膚科は投薬治療+美容がメイン

美容皮膚科で治療が可能なのは、基本的には皮膚トラブルが原因の抜け毛です。

美容皮膚科も、一般の皮膚科と同じくAGAに対しては投薬治療のみを行っている医療機関がほとんどです。

美容皮膚科はその名の通り、シミ・そばかす・シワなどを除去する治療など美容目的の治療が行われています。

一般の皮膚科に比べると、美容皮膚科の方がジェネリック治療薬を取り扱う病院が多いようです。

薄毛の症状・原因別病院選び方

薄毛の症状・原因別病院選び方

薄毛の症状・原因別にどの病院にかかるべきか以下で説明します。

  • AGAならAGA専門クリニックへ
  • 女性のびまん性脱毛症はAGA専門クリニックへ
  • 女性特有の薄毛はAGA専門クリニックや産婦人科へ
  • 円形脱毛症はAGA専門クリニックや皮膚科へ
  • ストレスによる抜け毛は心療内科および皮膚科へ
  • 頭皮環境の悪化はAGA専門クリニックや皮膚科へ
  • 薬剤による副作用による脱毛は内科や皮膚科へ
できるだけ早く病院を受診し原因を把握してください。

AGAならAGA専門クリニックへ

AGAは男性ホルモンが原因の脱毛症であり、進行性の薄毛、抜け毛症状を指します。以下のような場合はAGAが疑われます。

  • 生え際が後退してきた
  • つむじの皮膚が透けて見える
  • 抜けた毛の毛根がとがっていたり黒くなっている
  • 髪全体のボリュームが減ってきた

上記に当てはまる方は、AGA治療の専門クリニックで適切な治療を受けるべきでしょう。

加齢に伴って進行していく薄毛とは違い、成人男性なら年齢問わずAGAになる可能性があります。

早い方は20代で急激に薄毛が進行する人もいます。

AGAは進行性の脱毛症です。AGAは一度発症すると自然に治ることは期待できません。

AGAが疑われる場合に他科の病院ではなく絶対にAGA専門クリニックに受診するべき理由について、「なぜAGAは専門クリニックに受診するべきか?」で詳しく説明します。

女性のびまん性脱毛症はAGA専門クリニックへ

女性にも少ないとはいえ男性ホルモンが分泌されます。それで女性もAGAになることがあり、FAGAと呼ばれます。

発症年齢が若ければ若いほど進行も早いので、「AGAかも?」と思った時点ですぐにAGAの専門クリニックを受診しましょう。

女性に多くあらわれるびまん性脱毛症は、多くの場合AGAが原因です。

びまん性脱毛症は、髪の毛1本1本が細くなったり、全体的にボリュームが減ったりします。

びまん性脱毛症の初期症状が見えたら、まずはAGA専門クリニックに受診することをおすすめします。

加齢等による女性ホルモンの減少が主要な原因とされますが、女性の場合はそれ以外の複数の要因も関係しているといわれています。

比較的薄毛になりにくい女性は、単なる一時的な抜け毛だと思い込みやすく、受診を遅らせる傾向が見られます。

とにかく早めの受診が大切です。

女性特有の薄毛はAGA専門クリニックや産婦人科へ

女性は産後に抜け毛が増えることもあります。これは妊娠中のホルモンバランスの変化によるものです。

基本的には半年程度で落ち着くため気にすることはありません。

あまりに長く続く場合、または抜け毛が異常に多いのを改善したい場合は産婦人科に相談できます。

産婦人科での抜け毛治療は、血液検査に基づきホルモン薬の投与などを行います。

女性の産後の抜け毛症状について、原因・対策の詳細を以下の記事で説明してます。

最近は女性の円形脱毛症も増えてきました。

女性の円形脱毛症の発症原因について、詳しくは以下の記事で説明しています。

 

円形脱毛症はAGA専門クリニックや皮膚科へ

円形脱毛症とは、頭部に円形や楕円形の脱毛部分が生じるものです。

初期症状が見えたら、まずはAGA専門クリニック、または皮膚科に受診することをおすすめします。

以前はストレスが原因と言われていました。 しかし、最近では自己免疫機能の異常による脱毛症である説が有力になってきています。

一般的には10円玉サイズの大きさだと思われていることから「10円ハゲ」とも言われています。

10円玉サイズの円形脱毛症もあれば、頭部全体に広がる脱毛や、体毛すべてが抜け落ちる重度の症状もあります。

一概に10円玉サイズの脱毛が円形脱毛症というわけではありません。

円形脱毛症は、まだ発症や治療についてのメカニズムが解明されていない脱毛症です。 円形脱毛の発症プロセス・予防方法について、詳しくは以下の記事で説明しています。

ストレスによる抜け毛は心療内科および皮膚科へ

ストレスはホルモンバランスの乱れや血流の悪化などを招き、抜け毛の原因となります。

多量のフケや頭皮の腫れなどの異常が見られる場合は早めに心療内科に受診しましょう。

精神的ストレスで脱毛癖(トリコチロマニア)を発症し、自分で自分の髪の毛を抜いてしまう方もいます。

脱毛癖は精神的なケアが必要な脱毛症です。

抜け毛の原因がストレスであれば、ストレスの元を探し軽減するのが重要になります。

心療内科ではカウンセリングでストレスを改善していき、投薬治療などを行います。

心療内科での根本治療と並行して、抜け毛に対応する対症治療も行いたいでしょう。

ストレスが抜け毛を引き起こし、抜け毛がさらなるストレスの源となる負の連鎖は避けなければなりません。

ストレス性の抜け毛には種類が複数あります。

過剰なフケや皮脂の分泌、皮膚疾患などを伴う場合は皮膚科で治療するのがおすすめです。

尋常性乾癬やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患には、専用の薬による治療が欠かせません。

頭皮環境の悪化はAGA専門クリニックや皮膚科へ

頭皮環境が悪化していることが原因で、粃糠(ひこう)性脱毛症や脂漏性皮膚炎を発症することがあります。

頭皮に大量のフケやかゆみ、腫れなどのトラブルがある場合は皮膚科を受診しましょう。

頭皮も皮膚の一部です。

皮膚疾患の専門家である皮膚科医の診療を受け、症状を改善させるのが望ましいです。

粃糠性脱毛症は毛穴がフケによりふさがれ、毛根が正常な発毛活動ができずに脱毛する症状です。

炎症やかゆみを伴うこともあります。

脂漏性脱毛症の原因は、頭皮に皮脂が以上に分泌され毛穴を塞いでしまうことです。

整髪料が頭皮に付いたり洗浄力の強いシャンプーで皮脂を取り除きすぎたりすると起こりやすい脱毛症です。

薬剤による副作用による脱毛は内科や皮膚科へ

抗がん剤治療やステロイド外用薬の副作用で、薬剤性脱毛症となることがあります。その場合は、内科や皮膚科に受診してください。

症状としては、髪全体、または一部の脱毛です。

薬剤の使用を中止すれば回復することが多いですが、長引くこともあります。

AGA治療薬にも副作用のリスクはあります。

主な副作用のリスク、リスクを抑えながら治療を行う方法についてはこちらの記事で解説しています。

なぜAGAであれば専門クリニックに受診すべきか?

もし、自分の症状でAGAが疑われる場合には、まずAGA専門クリニックを受診することをお勧めします。

では、なぜAGA治療専門クリニックに受診するべきなのでしょうか?

  1. 使う薬の種類が多い
  2. 高度専門治療が豊富
  3. 医師がAGAに精通している
  4. 育毛も発毛もできる
  5. AGA治療はどちらにしても保険が効かない

使う薬の種類が多い

一般の皮膚科に比べて、AGA専門クリニックでは使われる薬の種類が多く、プロペシアに加えて、ザガーロやミノキシジルもよく使われます。

また、AGA専門クリニックであれば海外で使われている治療薬を処方したりと踏み込んだ治療も行えます。

AGA専門クリニックであれば内服薬のほかに外用薬などを組みわせた独自の治療法も提案してくれます。

高度専門治療が豊富

AGA専門クリニックであれば、患者にあった以下のような高度AGA治療を医師が提案してくれます。

  • 育毛メソセラピー
  • HARG療法
  • 自毛植毛

メソセラピー・HARG療法は発毛成分を頭皮に直接注入する治療法です。

自毛植毛は自分の髪の毛(主に後頭部)の髪の毛を薄毛の部分に移植する施術です。 副作用などの理由で内服薬が服用できない人や重度のAGA症状の方でも治療法の幅が広がります。自毛植毛の施術方法、メリット・デメリットについては以下の記事で詳しく説明しています。

医師がAGAに精通している

AGA専門クリニックの医師は、AGA治療に特化しているため豊富な治療実績があります。

AGA治療に特化している医師であれば、治療薬の効果だけでなく、考えられるデメリットなどリスクもきちんと説明してくれるでしょう。

一般の皮膚科で診断してくれる医師はAGAの知識に精通しているとは限りません。

皮膚の知識は豊富でも、AGAに関しては専門外という医師は少なくありません。

皮膚科でもAGAクリニックでも同じ治療薬を処方するかもしれません。

それでもフォローやサポートが異なります。

例えば、投薬治療が効き始めるまでの細かい症状チェックや副作用への対応はAGA専門の医師の方が経験・知識共に豊富です。

一般皮膚科や美容皮膚科では、AGAに精通していない医師に「当たる」場合もあることを覚えておきましょう。

育毛も発毛もできる

AGAクリニックでは、髪の毛を生えさせる発毛はもちろん、すでに生えている髪の毛を力づける育毛もできます。

育毛と発毛は、どちらも並行して行うと効果的です。

実は、AGAの抜け毛にとっては育毛ケアの方が効果的なこともあります。

AGAによる抜け毛も、生活習慣やストレス、間違ったヘアケアなどによる抜け毛と同時進行している場合が多いからです。

育毛専門サロンで受ける適切なアドバイスやストレスの少ない育毛ケアが、AGAの進行を食い止めるのに役立つかもしれません。

自宅でできる、髪の毛が育ちやすい環境づくりのガイダンスを受けて薄毛になりにくい生活習慣を形成しましょう。

AGA治療は保険が効かない

AGA治療は自由診療のため、原則として保険は適用されません。診察はもちろんのこと、検査や薬代も全て自己負担となります。

AGA治療クリニックではなく、一般の皮膚科でAGA治療を受ければ保険負担になると勘違いされている方が多いようです。

病院によって、同じ治療が保険診療科自由診療か変わることはありません。

AGA治療費は全額自己負担です。

どちらにしても保険が効かないのであれば、より専門的なAGAクリニックで治療する方が効果的な治療を受けられます。

ただし、AGA以外の薄毛治療は一部保険が適用されることがあります。

AGA専門クリニック選びのポイント

AGA専門クリニック選びのポイント

AGA治療専門クリニック選びのポイントは以下です。

  • 無料カウンセリングを実施している
  • 様々な薄毛治療の症例を提示している
  • 利便な立地またはオンライン診療
  • 明快な価格提示

AGA治療クリニックの選び方詳細、受診前の確認ポイントについては以下の記事で詳しく説明しています。

まとめ:とにかく早めに診断を

AGAクリニックの数は皮膚科に比べるとまだまだ少なく、大都市のみに立地しているのがほとんどです。

特にAGA治療となると長期になりますので、通院のしやすさは重要な要素です。

しかし、最近のAGA専門クリニックの多くはオンラインでの診療を用意している場合が少なくありません。

オンラインであれば病院までの距離や時間を気にする必要はないので安心です。

仕事が忙しくて定期的に通うことが難しい人、また周囲に薄毛治療を受けていることがバレたくない人にも適しています。

薄毛治療はとにかく時間との勝負です。

早期であれば薬による安全な治療メソッドが確立していますし、低コスト・短期間で症状改善できます。
少しでも早く自分の頭皮と頭髪の状態を医療期間でチェックして、必要であれば治療を開始してください。

AGA治療を始めたのに効果が出ず、AGA治療を止めたいと思う原因を以下の記事で解説しています。