最近、AGA(男性型脱毛症)のCMや広告が多くなりましたね。AGAという薄毛の症状が認知されてきているように感じます。しかし、AGA以外にも薄毛の症状はたくさんあります。
AGA以外の脱毛症の1つに、「円形脱毛症」が挙げられます。円形脱毛症の発生頻度は全人口の1~2%と推定されますが、実際には病院を受診しない患者さんも多いと考えられ、どれくらいの数の患者さんが悩んでいるかは不明です。
そんな円形脱毛症ですが、突然発症して、周囲の人間から「十円ハゲ! 」と言われ、つらい経験をした方も多いのではないでしょうか?
円形脱毛症は、人によって原因が異なります。また、円形脱毛症の薄毛の症状にもいくつかの種類が存在します。
AGAは血中の悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」の増加が原因ですが、円形脱毛症の原因は一体何でしょうか?
「円形脱毛症」という薄毛の症状は比較的認知されていますが、その原因と改善策まではあまり知られていないのが現状です。
円形脱毛症は“誰でも起こり得る”脱毛症です。そこで今回は、円形脱毛症の原因と対策方法をご紹介いたします。
円形脱毛症にはどんな症状があるの?
円形脱毛症と聞くと、“十円ハゲ”を連想するのではないでしょうか? ところが、円形脱毛症の薄毛の症状は、よく“十円ハゲ”と言われるもの以外も存在しています。
自覚がないだけで、もしかしたら円形脱毛症が進行している方も多いかもしれません。まずは、円形脱毛症の症状を紹介します。
円形脱毛症の種類
円形脱毛症は主に、「十円玉くらいの大きさの薄毛」といった症状が出ます。また、円形脱毛症は薄毛の症状が現れた部分の頭皮を、肉眼で確認することができます。
円形脱毛症は、薄毛の範囲や薄毛になっている箇所によって、主に次の5種類に分類されています。
- 単発型
- 多発型
- 蛇行型
- 全頭型
- 汎発型
それぞれどのような薄毛の症状が現れるのでしょうか? 上記で5種類の円形脱毛症の薄毛の特徴をご紹介しましょう。
単発型
頭部の1カ所に十円玉程度の範囲の薄毛が現れます。薄毛の範囲も小さいので、他人に指摘されるまで気づかない場合もあります。
円形脱毛症のなかで一番多いのが単発型です。
多発型
頭部に2カ所以上、十円玉程度の円形の脱毛が現れます。単発型の次に多い円形脱毛症の症例です。
蛇行型
後頭部もしくは側頭部の髪の毛の生え際から、帯状に脱毛します。
脱毛した部分が、蛇が蛇行しているように見えることから、蛇行型と言われています。単発型や多発型の円形脱毛症が悪化することで、蛇行型に発展する場合があります。
全頭型
頭部全体の髪の毛が脱毛した状態です。全頭型まで薄毛が進行すると、治療に時間がかかるケースもあります。
汎発型
頭部以外にも脱毛症が進行します。眉毛や脇毛なども脱毛してしまうのが汎発型の特徴です。全頭型と同様、治療に時間がかかります。
一般的に認識されている円形脱毛症(十円ハゲ)は、単発型と多発型です。これらの円形脱毛症になりやすい体質かどうかは、体の一部の状態を確認することである程度把握できると言われています。
爪の状態と円形脱毛症には関係性がある!?
爪の状態を見ることで、円形脱毛症になりやすい体質かどうかを知ることができます。円形脱毛症に関係性がある爪の症状は、次のとおりです。
- 爪甲縦条(そうこうじょうじょう)
- 爪甲横溝(そうこうおうこう)
- 爪甲点状陥凹(そうこうてんじょうかんぼつ)
爪は髪の毛と同じく体の末端部分です。爪の状態を見ることで、栄養素がきちんと届いているかどうかを、ある程度確認できます。
爪甲縦条(そうこうじょうじょう)
縦の凹凸がある爪の状態を「爪甲縦条」と呼びます。
この爪甲縦条は、加齢と共に現れる症状なので、そこまで心配をする要因ではありません。ただし、10代~20代の若い時に爪に凹凸がある場合は、栄養素がきちんと届いていない可能性があります。
爪甲横溝(そうこうおうこう)
爪に白い線が入り、凹んでいる状態も注意が必要です。
この「爪甲横溝」は円形脱毛症以外にも、気管支疾患や神経系疾患にも関係性があると考えられています。
爪甲点状陥凹(そうこうてんじょうかんぼつ)
円形脱毛症の一番なりやすい爪の状態が「爪甲点状陥凹」です。
爪の表面が、針で刺した後のように点状に陥没している状態は、皮膚疾患の危険信号です。
爪の表面が点状にボツボツ凹んでいる方は、円形脱毛症になる可能性が大きいかもしれません。
とはいえ、爪の状態だけでは円形脱毛症の危険性を知ることはできないので、あくまで参考程度に考えてください。
上記で挙げた円形脱毛症は、何が原因で発症してしまうのでしょうか? 今は円形脱毛症ではない方にも、隠れた危険要素が潜んでいるかもしれません。
円形脱毛症の原因は何?
円形脱毛症は、AGA(男性型脱毛症)とは薄毛になる仕組みが異なります。
続いて、円形脱毛症の原因についてご説明しましょう。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症の原因は、まだ医学的に解明できてはいないところもあります。そこで現在、円形脱毛症の原因と考えられているものを紹介します。
- 自己免疫疾患
- ウィルスの感染
- 遺伝
円形脱毛症の原因はストレスだ、と認識している方も多いのではないでしょうか?
確かにストレスも円形脱毛症の原因の1つではありますが、原因はそれだけではないのです。
自己免疫疾患が原因!?
現在、「自己免疫疾患」が円形脱毛症の原因として有力視されています。
自己免疫疾患という症状は、ウィルスを退治する免疫機能に異常をきたして、自身の体の一部を外敵とみなし、攻撃をしてしまう病気です。
円形脱毛症では、免疫細胞の「Tリンパ球」が毛根を敵とみなし、攻撃を加えます。その結果、毛根にダメージが蓄積して脱毛してしまいます。
「円形脱毛症はストレスが根本的な問題」という考え方がよく知られていましたが、近年では「ストレスが原因で自己免疫疾患を引き起こし、その結果として円形脱毛症になる」といった考え方が主流になりつつあります。
円形脱毛症は自己免疫疾患が原因で、自己免疫疾患になり得る要因の1つにストレスが挙げられるということです。
ウィルスの感染で円形脱毛症が発症する?
インフルエンザウィルスなどの感染により円形脱毛症が発症する場合もあります。
しかし、ウィルスの感染による円形脱毛症の仕組みは解明できていないのが現状です。
円形脱毛症は遺伝するの!?
AGAと同じように、円形脱毛症も遺伝する可能性が高いというデータがあります。
3親等以内の家族に、円形脱毛症の方がいる場合は、円形脱毛症になりやすい体質を受け継いでいる可能性があります。
しかし、円形脱毛症と遺伝的要素の因果関係は、ハッキリと解明されていません。
上記のとおり、円形脱毛症の多くは自己免疫疾患が原因であることが有力視されており、その根底にあるのがストレスではないか、とも考えられています。
AGAとは原因が異なる円形脱毛症、この症状を改善する方法はあるのでしょうか?
自分でできる円形脱毛症の予防法
円形脱毛症は突然発症することが多いので、普段から円形脱毛症にならないように予防をすることが重要でしょう。
自分でもできる、円形脱毛症の予防法をご紹介いたします。
- 正しいシャンプー
- 頭皮マッサージ
- ストレスの発散
正しいシャンプーで頭皮環境を整えましょう
正しいシャンプーをすることで頭皮環境を整えることが可能です。正しい洗髪方法をご紹介しましょう。
1.ブラッシングをして汚れを落とす
2.ぬるま湯で汚れを洗い流す
3.指の腹で洗髪をする
4.シャンプーを洗い流す
5.低温のドライヤーで髪の毛を乾かす
円形脱毛症もAGA同様、頭皮の環境を整えることが重要です。上記、1~5の順番でシャンプーするように心がけてください。
頭皮マッサージで血行促進!
頭皮環境を整える方法の1つに、頭皮マッサージが挙げられます。頭皮マッサージをすることで、頭皮の血行が促進され、薄毛の改善につながります。
頭頂部には「百会」(ひゃくえ)というツボがあります。百会は血行促進とストレスの解消に効果があるとされています。
ただし、頭皮マッサージを行う際は、正しい知識と技術を持ったサロンやクリニックで指導してもらってから行うようにしましょう。
ストレスの原因を解消しましょう!
ストレスの発散も円形脱毛症の予防に効果的だと言われていますが、ストレスを発散するのではなく「ストレスの原因を解消」することが重要です。
ストレスの原因が解消されない限り、円形脱毛症の根本的な解決は難しいので、長期的な治療が必要な場合は、ストレスの原因を遠ざけることも大事です。
円形脱毛症が悪化した場合は、AGA頭髪治療専門クリニックでの治療が必要です。AGA頭髪治療専門クリニックではどのような治療を行っているのでしょうか?
AGA頭髪治療専門クリニックの円形脱毛症治療
自分だけで円形脱毛症対策を行うには、限界がありますよね。円形脱毛症が悪化する前に、AGA頭髪治療専門クリニックでの治療をおすすめします。
そこで、AGA頭髪治療専門クリニックで行っている、円形脱毛症の治療内容をご紹介いたします。
AGA頭髪治療専門クリニックのカウンセリング
AGA頭髪治療専門クリニックでは無料のカウンセリングを行っています。薄毛治療専門のカウンセラーが、ストレスの原因となっている私生活の悩みなどを親身になって聞いてくれます。
円形脱毛症でお悩みの方は、AGA頭髪治療専門クリニックでのカウンセリングをおすすめします。
外用薬ステロイドによる治療
AGA頭髪治療専門クリニックでは、円形脱毛症については「外用薬ステロイド」治療が一般的です。
外用薬ステロイドは皮膚の炎症や、免疫機能を抑える効果があります。円形脱毛症の治療で実績のあるお薬の1つです。
ただし、内服薬のステロイドもあるのですが、副作用が強く、子供に使用できない場合があります。
セラファチンってどんな薬?
円形脱毛症の治療で「セラファチン」というお薬を使用することがあります。セラファチンにはアレルギー反応の抑制や、血行促進の効果があります。
セラファチンも外用薬ステロイドと同様に、国内で円形脱毛症の治療に実績のあるお薬です。主に、単発型や多発型の円形脱毛症の治療に使用されています。
プロペシアとミノキシジルの効果は?
プロペシアとミノキシジルは、AGA(男性型脱毛症)治療のために処方されるお薬ですが、プロペシアは男性でAGAと円形脱毛症の両方を発症している方にも使われます。
ミノキシジルは血管を拡張する効果があり、頭皮環境を整えてくれます。
医療用ウィッグも1つの手段です
円形脱毛症はAGAとは異なり、突然発症する脱毛症です。お薬を使用して長期的に治療することもできますが、医療用ウィッグを一時的に使用することもあります。
2015年4月に経済産業省が医療用ウィッグのJIS(日本工業規格)を設定しました。
現在販売されている医療用ウィッグで「JIS規格適合品」と表記されている製品は、比較的安心して使用できます。
円形脱毛症は誰でも発症する脱毛症です!
円形脱毛症は原因の特定が難しい脱毛症です。
多くの場合、AGA頭髪治療専門クリニックで治療しても、薄毛が改善するまでに時間がかかります。
一方、円形脱毛症は誰でも発症する危険性がある脱毛症です。いつ何がきっかけで、円形脱毛症になるかわかりません。
円形脱毛症が発症した場合は自己判断せず、AGA頭髪治療専門クリニックで早期治療することをおすすめします。